写真1●米デルのARMサーバー「Copper」
写真1●米デルのARMサーバー「Copper」
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写真2●「Copper」を構成するブレードサーバーには、ARMプロセッサ「Armada XP」が4個載っている
写真2●「Copper」を構成するブレードサーバーには、ARMプロセッサ「Armada XP」が4個載っている
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 米デルは現地時間2012年5月29日、ARMプロセッサを搭載したサーバーを提供する計画を明らかにした。主にウェブのフロントエンドやHadoopなどスケールアウト型の用途で、省電力化やコスト低減の効果が見込めるという。

 同社はソフトウエア検証用のARMサーバー「Copper」を開発済み(写真1)。既に一部の顧客に提供しているほか、同社のデータセンターなどを通じてCopperをリモートで利用できるようにするという。将来はCopperの一般販売も計画している。

 Copperは、1.6GHz動作のARMコアを4個搭載した米マーベル・セミコンダクターのSoC(System on a chip)「Armada XP」を採用したサーバー(写真2)。3Uのきょう体に、SoCと2.5インチHDDをそれぞれ四つ載せたブレードサーバーを計12枚差し込む構成である。つまり、3Uきょう体で48個のSoCが独立して動作する。各ボードは、チップに組み込まれた1Gビット/秒のイーサネットで接続する。

 デルは2010年から、一部の顧客と共にARMサーバーの検証を実施していたという。同社は今後、Linuxディストリビューション「Ubuntu」を開発する英カノニカルや、 独自のHadoopディストリビューションを開発する米クラウデラといったソフトウエア企業にもサーバーを提供、ARMサーバーのエコシステム育成を促す。