ソフトバンクモバイルは2012年5月29日、2012年夏モデルのスマートフォン4機種、フィーチャーフォン3機種などを発表した（写真1）。夏モデルのスマートフォンおよびフィーチャーフォンはいずれも同社が3月に総務大臣から電波利用の認定を受けた900MHz帯に対応する（電波監理審議会の答申は2月29日、関連記事）。これに合わせて同社は7月25日から900MHz帯を使ったサービス（当初は5MHz幅×2）を開始する（写真2）。
900MHz帯はプラチナバンドと呼ばれ、電波の伝搬特性が携帯電話サービスに適しているとされる。孫正義代表取締役社長はプラチナバンドが利用できるようになることで、「（NTTドコモやKDDIと）完全にイコールフッティングになる。確実に電波をより届かせるようにしてみせる、必ずするんだ、という思いで取り組んでいる」と意気込みを語り、「一般的な展開の4倍のスピードで（900MHz帯の）基地局を設置していく」と説明。2012年度末までに「万のオーダーで基地局を展開する」とした。
富士通はソフトバンク向けに初の製品を投入
同日発表されたスマートフォンの新機種は表1（次ページ）の4機種。シャープ製が3機種、富士通モバイルコミュニケーションズが1機種である。いずれも、ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信機能を搭載。7月中旬以降、順次発売する。
シャープの「PANTONE 5 107SH」は、シリーズ累計で340万台売り上げたという「PANTONE」初となるスマートフォン（写真3）。8色をそろえる。OSはAndroid 4.0。防水・防塵機能などを備える。ユーザーインタフェースはシャープ独自の「Feel UX」を採用。さらにPANTONE 5 107SHは、放射線測定機能を搭載しており、空間中のガンマ線を0.05μSv/h～9.99μSv/hの範囲で測定できるとしている（詳細は別掲記事参照）。
同じくシャープの「AQUOS PHONE Xx（ダブルエックス） 106SH」は、下り最大42Mビット/秒の「ULTRA SPEED」（42Mビット/秒の場合の通信方式はDC-HSDPA）に対応するAndroid 4.0搭載スマートフォン（写真4）。液晶ディスプレイは約4.7インチ。「AQUOS PHONE 102SHII」（写真5）は当初はAndroid 2.3搭載だが、Android 4.0へのアップデートを予定している。いずれの機種も防水機能を備える。
富士通モバイルコミュニケーションズの「ARROWS A（エース） 101F」は、同社として初となるソフトバンクモバイル向け製品（写真6）。動作周波数が1.5GHzのデュアルコアCPU「MSM8960」を搭載。下り最大42Mビット/秒のDC-HSDPA方式の「ULTRA SPEED」に対応する。
そのほか、フィーチャーフォン3機種（シャープの「THE PREMIUM9 WATERPLOOF 109SH」、同「かんたん携帯 108SH」、パナソニックモバイルコミュニケーションズの「COLOR LIFE3 103P」）や、TD-LTE互換サービス「SoftBank 4G」に対応するモバイルルーターとして、下り最大110Mビット/秒の「ULTRA WiFi 4G 102HW」（中国Huawei Technologies）、下り最大76Mビット/秒の「ULTRA WiFi 4G 102Z」（中国ZTE製）も発表した。フィーチャーフォン3機種は、いずれも900MHz帯に対応する。
