日立製作所は2012年5月29日、PCサーバー「HA8000シリーズ」の新製品8機種を発表した。内蔵ストレージのRAID構築・設定作業を支援するソフトウエアをプレインストールしたことや、処理性能とメモリー容量、ストレージ容量を強化したことなどが特徴。インテルXeonプロセッサE5-2400製品ファミリーを採用しており、5月30日から販売する。
併せて、ブレードサーバー「BladeSymphony BS320」の処理性能とメモリー容量を強化した製品なども発表した。
今回発表されたHA8000シリーズには、内蔵ストレージのRAIDの構築・設定作業を支援し、状態監視や障害通知を行うソフトウエア「Hitachi RAID Navigator」をプレインストールした。また、BIOSなどのファームウエアやデバイスドライバーなどの更新処理を行う「Hitachi Server Navigator」を標準添付している。
8機種のうち4機種は新規追加。日立の従来製品に比べて、最大ストレージ容量を約3.2倍の37.8Tバイトに増やした2プロセッサラックマウント型サーバー「HA8000/RS220-s」(写真1)、メモリー容量を強化した1プロセッサラックマウント型サーバー「HA8000/RS110-h」および同タワー型サーバー「HA8000/TS10-h」(写真2)、ストレージ容量などを強化したネットワークストレージサーバー「HA8000/NS220-s」がある。従来からある2プロセッサーサーバー「HA8000/RS220」「HA8000/RS210」「HA8000/TS20」およびネットワークストレージサーバー「HA8000/NS220」の4機種については性能を強化した。
ネットワークストレージサーバーはファイル共有機能を標準で備えるサーバー。今回発表した「HA8000/NS220-s」と性能強化した「HA8000/NS220」では、電源供給が急に途絶えた場合でも書き込み中のデータ損失を防ぐRAIDキャッシュバックアップ機能を備えた。
ブレードサーバー「BladeSymphony BS320」については、処理性能とメモリー容量を強化した製品を発表した。インテルXeonプロセッサE5-2400製品ファミリーを採用した新機種を追加している。さらに、日立製作所製のサーバー向けエントリークラスディスクアレイ装置「BR1200」において、データ入出力性能を高めるSSD(半導体ディスクドライブ)、大容量を増やす3TバイトのニアラインSASドライブなどをサポートした。
HA8000シリーズとBladeSymphony BS320の最小構成価格と出荷時期は表1の通り。また、「BR1200」のサポートオプションは「2.5型 200GB SAS SSD」が65万3000円(税別)で5月31日出荷など。
製品名 | 最小構成価格(税別) | 出荷時期 |
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HA8000/RS220-s | 27万4000円 | 6月15日 |
HA8000/RS220 | 25万1000円 | 6月15日 |
HA8000/RS110-h | 17万3000円 | 7月17日 |
HA8000/TS10-h | 12万8000円 | 6月15日 |
HA8000/NS220-s | 37万8000円 | 6月29日 |
HA8000/RS210 | 24万3000円 | 7月17日 |
HA8000/TS20 | 16万1000円 | 6月15日 |
HA8000/NS220 | 35万5000円 | 6月29日 |
BladeSymphony BS320 | 27万7000円 | 6月15日 |