Googleで表示される警告メッセージの例(米グーグルの情報から引用)
Googleで表示される警告メッセージの例(米グーグルの情報から引用)
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 米グーグルは2012年5月22日、「DNS Changer」ウイルス(マルウエア)に感染していることを知らせる機能を、同社の検索サイト「Google」に追加したことを明らかにした。感染パソコンでGoogleを利用すると、検索結果画面の上部に警告が表示される(図)。

 DNS Changerは、パソコンのDNS設定を変更するウイルス。感染すると、攻撃者が用意するDNSサーバーを参照させられる。これにより、知らないうちに悪質サイトに誘導されたり、攻撃者が意図したコンテンツをWebブラウザーに表示されたりする恐れなどがある。

 現在では、米国連邦捜査局(FBI)が悪質なDNSサーバーを差し押さえ、正常なDNSサーバーに置き換えたため、DNS Changerに感染していても実害はない。

 しかしながら、この正常なDNSサーバーは2012年7月9日に運用が終了する予定になっている。このため同日以降は、感染パソコンでは名前解決ができなくなり、Webサイトやメールサーバーなどにアクセスできなくなる恐れがある。

 そこで今回、グーグルでは、感染パソコンのユーザーに警告する機能を用意した。DNS Changerに感染したパソコンでGoogleを利用すると、検索結果画面の上部に「あなたのコンピューターは感染しています。近日中に、インターネットに接続できなくなる恐れがあります」といった内容の警告が表示される。

 表示される警告メッセージには、DNS Changerの駆除方法を解説するページへのリンクも記載されている。