ドイツSAPは現地時間2012年5月22日、企業向けオンラインマーケットプレイスの米Aribaを約43億ドルで買収することで両社が合意したと発表した。SAPは同買収によりクラウド事業の強化を図る。手続きは2012年第3四半期に完了する見通し。

 SAPは米国子会社SAP Americaを通じてAriba株1株につき45.00ドルを支払う。これは前日のAriba株の終値に20%のプレミアを上乗せした金額で、過去1カ月間の平均株価より19%高い。

 Aribaは1996年9月に設立され、カリフォルニア州サニーベールに本社を置き、約2600人の従業員を抱える。企業がWebを介してパートナーを見つけ、効率的に購買を実行するためのプラットフォームを展開している。

 SAPはAribaを獲得することで、世界中の売り手と買い手がクラウド環境を通じて新たな手法でやりとりできる、クラウドベースの企業間コラボレーション分野における地位確立を目指すとしている。

 SAPは買収後もAribaの既存の経営陣を維持し、独立事業としてAribaを運営する。また、SAPのすべてのサプライヤー資産をAribaに集約する。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、買収計画の発表を受けてAribaの株価は前日比19%高の44.87ドルを付けた。

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