写真1●構成(NECの資料より引用)
写真1●構成(NECの資料より引用)
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写真2●操作例(NECの資料より引用)
写真2●操作例(NECの資料より引用)
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 NECは2012年5月15日、ユーザーのジェスチャーとプロジェクターからの映像表示を組み合わせて、端末や情報を操作する技術を開発したと発表した。リモコンやマウスを使わずに、手や指先の動きだけで端末間でデータを移動させたり、端末から画像データを取り出してディスプレイ以外の場所に投影させたりすることが可能になるという。2012年度中の実用化を目指す。

 同技術は、3次元形状を計測するカメラを利用してユーザーのジェスチャーを操作として認識(写真1)。入力機器を使わずに、ファイルの表示や移動、映像の再生や編集、機器の動作制御などを実現する(写真2)。3次元計測カメラはユーザーが指差した機器の物理的位置・座標も認識するので、機器のアドレス指定などを行わなくても、複数の機器間でデータを移動したり、1人で複数の機器をジェスチャー操作したりすることが可能。

 また、3次元計測カメラに小型映像プロジェクターを組み合わせることで、机などにバーチャルキーボードを表示して機器を操作する、端末のディスプレイに表示された画像データを取り出してディスプレイ以外の場所に投影するといったこともできる。

 実用化の第1弾として、同社ではデジタルサイネージに同技術を組み込む計画だ。例えば、ユーザーがデジタルサイネージのコンテンツを指差しで操作したり、ディスプレイ上で選択した店舗までの道順をユーザーの足元に投影して誘導したりといったことを2013年3月までに実現したいとする。

■変更履歴
記事末に掲載した紹介ビデオを正しいものに修正しました。 [2012/05/16 18:59]