ラリタン・ジャパンは2012年5月15日、PDU(サーバーラック内の機器に電源を供給するための電源タップ製品)のエントリーモデル「PX2-1000」(写真1)を販売開始した。既存モデル「Dominion PX」と比べて機能を下げたことで、Dominion PXと同等の価格ながらコンセント数を3倍の24個に増やした。

 価格はオープンだが、市場想定価格(税別)は、入力電圧AC200V、最大供給電流16Aの最安価機種(PX2-1482J)で9万4290円。なお、入力電圧(100Vまたは200V)と最大供給電流(16Aまたは30A)の組み合わせで、全4機種を用意している。

写真1●PX2-1000の外観
写真1●PX2-1000の外観
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 PX2-1000は、ラック内に垂直に設置して利用する(機器を収容するスペースを使わない)タイプのインテリジェント電源タップ。本体に、電源監視用のコンピュータを内蔵しており、電源タップ全体での電源の利用状況(電流、電圧、電力、エネルギー消費量など)を取得できる。オプションで温度/湿度センサーも付けられる。

 測定値がしきい値を超えた場合には、SNMPトラップやsyslog通知、メール通知などのアクションを起こせる。管理コンソールはWeb管理画面(写真2)とCLI管理画面を用意しており、ネットワーク経由(HTTP/HTTPS、Telnet/ssh)またはシリアルコンソール経由でアクセスできる。

写真2●PX2-1000のWeb管理画面
写真2●PX2-1000のWeb管理画面
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 今回のPX2-1000は、既存モデルのDominion PXと比べると、エントリーモデルに相当する。機能面では、Dominion PXが個々の電源コンセント単位で電源の使用状況を監視できるのに対して、PX2-1000では電源タップ全体での監視しかできない。一方で、電源コンセントの数は、Dominion PXの8個に対して、3倍の24個を搭載する。Dominion PXの価格は約10万円程度であり、PX2-1000と同等である。