写真1●Cloud Ready Blocks Express Modelで利用するブレード型サーバー「BX400」の外観(フロアスタンド型の場合)
写真1●Cloud Ready Blocks Express Modelで利用するブレード型サーバー「BX400」の外観(フロアスタンド型の場合)
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 富士通は2012年5月11日、必要なハードウエア/ソフトウエア一式をパッケージ化したプライベートクラウド構築キット「Cloud Ready Blocks」(写真1)の品ぞろえを拡充、より小規模な構成で導入できるようにした。これまでは仮想サーバー100台以上を想定していたが、新たに30台までの小規模な構成を用意した。新モデルは3つで2012年6月中旬に出荷する。

 Cloud Ready Blocksは、プライベートクラウド構築キットである。PCサーバー、ストレージ、スイッチなどのハードウエアを基盤に、サーバー仮想化ソフト(VMware vSphere 5またはWindows Server 2008 R2 Hyper-V)や各種の運用管理ソフトを導入している。キットには、初期導入時のキッティング/設定と、運用トレーニングが含まれる。

 今回、既存製品(2011年7月出荷)を最上位モデル「Enterprise Model」と位置付け、新たに中位モデル「Standard Model」と下位モデル「Express Model」を追加した。新モデルでは、運用管理ソフトの機能を減らしたほか、廉価版のハードウエアを使った構成を新規に用意した。

クラウド運用ソフトを省略、サーバーには中小規模向けのBX400を採用

 機能面に関しては、既存製品(現在のEnterprise Model)は仮想サーバーのプロビジョニングなどを実施するクラウド運用ソフト「ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3」を含んだが、Standard ModelとExpress Modelは、同ソフトを含まない。

 ハードウエア面の違いはこうだ。既存製品(現在のEnterprise Model)は、大型ブレードサーバー「BX900」採用製品(仮想サーバー324台までを想定)と、ラックマウント型サーバー採用製品(仮想サーバー180台までを想定)を用意している。一方、Standard Modelは、この2つに加えて、小型ブレードサーバー「BX400」採用製品(仮想サーバー144台までを想定)を追加した。Express Modelでは、BX400採用製品(仮想サーバー30台までを想定)だけを用意している。

 新モデルを含む全3モデル全6製品の価格は、以下の通り。Express Modelは1製品で、想定サーバー30台の構成が650万円から。Standard Modelは3製品で、想定サーバー144台の構成が1250万円から、想定サーバー180台の構成が1400万円から、想定サーバー324台の構成が2400万円から。Enterprise Modelは2製品で、想定サーバー180台の構成が1600万円から、想定サーバー324台の構成が2700万円から。