米Mozillaは現地時間2012年5月9日、米Microsoftが次期OS「Windows 8」のARM版である「Windows RT」から他社製Webブラウザーの締め出しを図っているとする批判を公式ブログに掲載した。ユーザーの選択肢を尊重する自社の原則に徹してほしいとMicrosoftに呼びかけている。
Windows 8では従来のデスクトップスタイルと新しい「Metro」スタイルの2種類の環境が用意される。Mozillaによると、Windows RTの従来スタイルではMicrosoftの「Internet Explorer(IE)」以外のブラウザーの動作を許可していない。つまりブラウザーの速度、安定性、セキュリティにおいて重要となる高度なOS機能の多くにアクセスできるのはIEのみということになり、他社製ブラウザーは事実上、Windows RTから閉め出されることになると、Mozillaは懸念を示している。
Mozillaはこの状況を「ユーザーから選択肢を奪い、競争を弱め、革新を阻害するもので、ユーザーにとって大きな問題だ」と非難し、「IEがWindows RTで動作するなら、他のブラウザーが同様のことができない技術的理由は見当たらない」と他社製Webブラウザーをサポートするよう求めた。
米メディアの報道(InfoWorld)によると、米Googleは「Mozillaが掲げた懸念を共有する」とMozillaに賛同するコメントを発表している。
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