写真●ソニーの加藤優CFO(最高財務責任者)
写真●ソニーの加藤優CFO(最高財務責任者)
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 ソニーは2012年5月10日、2013年3月期の連結最終損益が300億円の黒字になる見通しを発表した。4500億円超の赤字だった2012年3月期から大きく改善する。会見した加藤優CFO(最高財務責任者)は「テレビの赤字幅の圧縮でかなり手応えがある」と語った(写真)。

 課題であるテレビ事業は数を追わずに収益を重視する。今期は800億円前後の赤字を見込み、1480億円の赤字(韓国サムスン電子との液晶パネルの合弁解消に伴う減損を除く)だった2012年3月期と比べて半分程度に減る。

 今期は新興国での販売が大きく伸びると見込んでおり、台数ベースで7割を占めるとした。しかし、全体の販売台数は約1割減り、1750万台になる見通しだ。2014年3月期にテレビ事業を黒字化する目標は変えない。

 2012年3月期の売上高は前期比9.6%減の6兆4932億1200万円、営業利益は672億7500万円の赤字だった。