写真1●ETERNUS VX710の外観
写真1●ETERNUS VX710の外観
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 富士通は2012年5月9日、同社としては初めてとなるスケールアウト型のiSCSIストレージ「ETERNUS VX700 series」(写真1)を発表した。2012年8月中旬に出荷する。同製品は仮想環境向けをうたっており、VMware vCenterの管理コンソールからボリュームの管理やバックアップ/リストアができるようになっている。

 ETERNUS VX700 seriesは、ノードを追加することによって容量とアクセス性能をともに拡張できる、スケールアウト型のiSCSIストレージ。最小1ノード(最小容量は8.4Tバイト)から最大16ノード(最大容量は405.8Tバイト)までクラスターを拡張できる。ボリュームは、ノードをまたがって作成される。マスターとなるノードは存在せず、どのノードを介してもアクセスできる。

 個々のノードは、互いに独立して動作するプロセッサーユニットとストレージユニット、さらに、ノードをまたがってこれらをつなぐスイッチで構成する。あるノードのプロセッサーユニットが故障した場合でも、他のノードのプロセッサーユニットによって処理を継続しつつ、故障していないストレージユニットをそのまま継続して利用し続けることが可能である。また、主要部品を冗長化することで、ノード単体の可用性を高めている。

 ETERNUS VX700 seriesとして2機種を用意した。これらが個々のノードとなる。(1)「VX710」は、1Gビット/秒のiSCSIポートを備え、2.5型SASディスク(600Gバイトまたは900Gバイト)を24台搭載する機種。価格(以下、税別)は、600Gバイト×24台(8.4Tバイト)の構成で984万2000円。(2)「VX740」は、10Gビット/秒のiSCSIポートを備え、ディスクを48台搭載する機種。価格は、600Gバイト×48台(16.8Tバイト)の構成で2205万2000円。