情報処理推進機構(IPA)は2012年5月7日、4月のコンピューターウイルス・不正アクセスの届出状況をまとめた。ウイルスの届出件数は前月比15.5%減の732件、検出数は同34.7%減の1万339件だった。その一方で、Androidスマートフォンを対象にした不正アプリが「Google Play」から7万件以上ダウンロードされたと注意を呼びかけている。

 検出されたウイルスの種別は、1位が「W32/Mydoom」の49.8%、2位が「W32/Netsky」の35.3%、3位が「W32/Downad」の6%。また、ウイルスの定義に当てはまらない不正プログラムの検知状況では、別のウイルスを感染させようとする「DOWNLOADER」、オンラインバンキングのIDとパスワードを詐取する「BANCOS」が増加傾向だった。

 不正アクセスの届出件数は9件、うち何らかの被害があったものは7件だった。被害届出の内訳は、侵入が4件、なりすましが3件。侵入被害の内容はWebページの改ざんで、CMSのぜい弱性やブルートフォース(総当たり)攻撃、サーバーの設定不備などが原因だった。なりすまし被害は、オンラインサービス無断利用とスパムメール送信だった。

 不正なAndroidアプリについては、人気アプリや有名アプリを思わせる名前やアイコンを使い、起動すると端末情報やアドレス帳の情報を外部サーバーに送信する。約30種以上のアプリがGoogle Play上に存在していたという。IPAではスマートフォンを安全に使うための具体的な対策や、不正アプリのアンインストール方法などを案内している。