日立システムズと日立製作所は2012年5月7日、データセンターの設計から構築、運用までをワンストップで請け負う「Facility&IT Management Service」の提供を開始した。日立グループ5社でデータセンター設置に必要な技術や製品をワンストップで提供する。データセンターをターゲットにした異業種の企業間協業は、日立グループでは初めて。

 協業するのは、日立システムズと日立製作所 情報・通信システム社、建設コンサルタントの日立建設設計、空調システムやエネルギーシステムを手掛ける日立プラントテクノロジー、建物設備システムの日立ビルシステム---の5社。営業窓口とITシステムの提供を日立システムズと日立製作所が担う。

 昨今は災害対策や電力不足対策に備えた、BCP(事業継続計画)を前提としたデータセンターの設置ニーズが高い。また、クラウドコンピューティングの普及で電力消費が小さいデータセンターの必要性も増している。そうしたニーズに応えるため、立地のコンサルティングから建物の設計・施工、空調や電源といった建築設備、ITシステムの提供をワンストップ化した。

 2015年度までに100億円の受注を目指す。今後はデータセンターやサーバー室構築ソリューションのパッケージ化も検討していくという。