NTTドコモの山田隆持社長(写真1)は2012年4月27日、同社の決算会見後の囲み取材にて、長く噂される同社による米アップルのiPhoneの取り扱い(関連記事1、関連記事2、関連記事3)について「現状だとなかなか厳しい」という認識を示した。
山田社長が強調するドコモの基本戦略は、ネットワークに付加価値を付けるモデルである。それに対してiPhoneは通信事業者のネットワークを“土管化”するモデル(写真2)。「iPhoneはドコモが目指すモデルとは相反する。メニューを追加することも難しい。スマートフォンの半分以上は、我々が自由にできるAndroidをベースにしていくのがドコモの大前提」と山田社長は話す。
仮にiPhoneを取り扱うとなると、「アップルからボリュームコミットメントを求められるはず。ここで販売台数の半分以上をiPhoneにと言われると、ドコモの基本戦略には合致しない。現状ではドコモがiPhoneを取り扱うのはなかなか厳しい状況」(山田社長)とした。