NTTコミュニケーションズは2012年4月27日、マレーシアとシンガポールにそれぞれ新データセンターを構築し、運用を開始したと発表した。同社が所有する大容量光海底ケーブル「Asia Submarine-cable Express(ASE)」で国内拠点と接続し、同社の各種クラウドサービスの基盤として活用する方針だ。また、この地域が地震、津波、台風などの自然災害のリスクが少ないことから、システムハブやディザスターリカバリー拠点としての利用も見込む。

 今回発表したデータセンターは、マレーシアでは同社3拠点目、シンガポールでは4拠点目となる。名称は、「マレーシア サイバージャヤ3 データセンター」および「シンガポール セラングーン データセンター」で、両方とも4月26日から運用を開始した。

 マレーシア サイバージャヤ3 データセンターは、クアラルンプール国際空港から車で約30分の距離に立地。サーバールーム面積1700平方メートル(500ラック相当)のサーバー棟に、オフィスビルが併設されている。また、シンガポール~日本間をつなぐASEに同データセンターも接続しており、同社の国際IPバックボーンを利用した高速インターネット接続サービスなどが利用できる。

 シンガポール セラングーン データセンターは、シンガポール証券取引所のデータセンター近郊に新設された。サーバールーム面積は約5000平方メートル(2500ラック相当)。ASEを利用した同社の回線サービスに加えて他社回線も利用可能にしている。また、シンガポール政府建設局が認定する建築ビルの環境配慮に対する評価制度「グリーンマーク」の最高ランク「プラチナアワード」を、商用データセンターとしては初めて取得したという。