新日鉄ソリューションズは2012年4月27日、2012年3月期決算を発表した。売上高は、クラウドビジネスやテレコム分野向けアウトソーシング事業の増収により、前年度比1.2%増の1615億7900万円だった。一方、経常利益は、販管費の増加および価格競争による売上総利益率(粗利益率)の低下により、同2.2%減の111億4900万円だった。

 事業別に見ると、業種に特化したシステム開発、コンサルティングを提供する「業務ソリューション事業」の売上高は前年度から3億円増の887億1200万円だった。金融および社会公共分野での売り上げは減少したものの、電機・精密機器メーカー向けのSCM(サプライチェーンマネジメント)ソリューションやPLM(プロダクトライフサイクル管理)ソリューションの受注増がカバーした。

 ITインフラ構築、クラウドサービス、サーバーなどの物販を含む「基盤ソリューション事業」の売上高は、前年度から6億7700万円増えて194億8000万円。クラウド関連ビジネスの拡大がプロダクト販売の減少をカバーした。

 システム運用などのアウトソーシングサービスを提供する「ビジネスサービ事業」の売上高は前年度から9億200万円増えて533億8500万円となった。テレコム分野向けビジネスが好調だった。

 同日、社名の変更予定も発表された。10月1日に新日本製鉄と住友金属工業が経営統合して「新日鉄住金」が発足することに伴い、同社も10月1日付で社名を「新日鉄住金ソリューションズ」へ変更する。英文表記名は現行の「NS Solutions Corporation」のままとする。