米comScoreは現地時間2012年4月26日、米国のタブレット端末市場に関する調査結果を発表した。それによると、米Amazon.comの「Kindle Fire」は2011年11月に発売されて以来普及が広がっており、米Googleのモバイルプラットフォーム「Android」を採用したタブレット端末のうち半分のシェアをKindle Fireが占めている。

 2012年2月における米国のAndroidタブレット端末の製品別シェアを見ると、首位のKindle Fireはシェア54.4%を獲得し、2011年12月の29.4%からほぼ2倍に拡大した。

 韓国Samsung Electronicsの「Galaxy Tab」がシェア15.4%で2位に付けているが、2011年12月の23.8%から大きくシェアを縮小している。以下、米Motorolaの「Xoom」がシェア7.0%(2011年12月は11.8%)、台湾Asusの「Transformer」が6.3%(同6.4%)、東芝の「AT100」が5.7%(同7.1%)と続いた。

 また、ディスプレイのサイズとコンテンツ消費動向の関係を見ると、ディスプレイが大きいほどコンテンツ消費が多い傾向があることが分かった。10インチディスプレイを搭載したタブレット端末の平均ブラウザーページビューは、7インチディスプレイと比べて39%多く、5インチディスプレイを58%上回る。Kindle Fireのディスプレイは7インチで、米Appleの「iPad」は9.7インチのディスプレイを搭載している。

 米メディア(PCMag.com)が引用した米Gartnerの調査によると、タブレット端末の販売は2012年にほぼ倍増する見込みだが、その成長はiPadによるところが大きいという。Appleは4月24日に発表した2012会計年度第2四半期(2012年1~3月)の決算で、1~3月におけるiPadの出荷台数を前年同期比151%増の1179万台と報告した(関連記事:Appleの2012年1~3月期決算、純利益94%増、アジア地域の売り上げ急伸)。

 一方Amazon.comは4月26日に2012年第1四半期の決算を発表し、「Kindle Fireが引き続き当社ECサイトで最も売れる商品となった」と述べたが、詳細な出荷台数は明らかにしていない(関連記事:Amazon.comの2012年Q1決算、売上高が34%増、Kindleなどデジタル関連商品が好調)。

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