写真1●HP 3PAR Fクラス スターターキット(F400)の外観
写真1●HP 3PAR Fクラス スターターキット(F400)の外観
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写真2●HPストレージ事業本部製品マーケティング部長の宮坂美樹氏
写真2●HPストレージ事業本部製品マーケティング部長の宮坂美樹氏
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 日本ヒューレット・パッカードは2012年4月26日、社員500人からのミッドレンジ市場に向け、以前に比べて半額程度の600万円を切る価格からとした廉価版のプライマリSANストレージ「HP 3PAR Fクラス スターターキット」(写真1)を販売開始した。既存の3PAR Fクラスをそのまま使いつつ、ハードウエア/ソフトウエア構成を決め打ちとして導入にかかるコストを下げたほか、機能を最小限のものに制限することで既存製品との差別化を図った。

 今回新たに用意したスターターキットは、既存のSANストレージの構成や機能拡張性に制約を加えた廉価版の販売パッケージである。3PARストレージのうち最もエントリーに位置するミッドレンジ機種のFクラス(F200およびF400)を、さらに必要最小限の用途でキッティングしている。「ハイエンドに位置付けられる3PARを、ミッドレンジ用途でも手が届くようにした」(HPストレージ事業本部製品マーケティング部長の宮坂美樹氏、写真2)。

 通常の販売形態とスターターキットの違いは、以下の通り。まず、ハードウエア/ソフトウエア構成を固定化したことで、通常であれば3.5カ月を要するリードタイム(見積もり、発注、構成、導入)が1カ月で済む。機能面では、3PARの基本機能であるシンプロビジョニング(容量仮想化)に限り、その他の機能(階層型ストレージ管理など)を拡張することができないようにした。

 F200とF400の2機種について、それぞれスターターキットを用意した。F200は、ハードウエアを拡張せずにそのまま使い続けることを想定した機種であり、一方のF400は、いずれはハードウエアを拡張することを想定した機種である。いずれも、ストレージ容量は9.6Tバイトで出荷する。標準構成のFクラスとは異なり、ソフトウエアの追加による機能拡張はできない。価格(税込み)は、F200が577万5000円から、F400が682万5000円から。