写真1●Confidential Postingのファイル送信者が使う専用クライアントの画面
写真1●Confidential Postingのファイル送信者が使う専用クライアントの画面
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 富士通エフ・アイ・ピーは2012年4月25日、インターネットを介してファイルをやり取りするためのサーバーソフト「Confidential Posting」(写真1)を販売開始した。独自のファイルアーカイブ形式を採用しており、受信したアーカイブファイルを使って返信できるのが特徴である。価格(税込み)は、52万5000円。保守費用は年10万5000円。

 Confidential Postingは、インターネットを介してファイルを安全かつ簡単にやり取りするためのファイル中継サーバーソフトである。基本的な動作の仕組みは、Webアップロード/ダウンロード経由でファイルを転送し、受信者へのメール通知によってダウンロードURLや復号時に必要となる認証パスワードを伝えるというもの。この上で、データのやり取りを簡単にするための機能を、ファイル自身に組み込んでいる。

 具体的な使い方と処理の流れは、以下の通り。送信者は、専用のクライアントソフトを使ってアーカイブファイルを作成する。この際に、AES暗号化と圧縮が施される。ファイルをサーバーに送信登録すると、受信者にダウンロードURLがメールで届く。ファイルをダウンロードすると、続いて復号に必要なパスワードがメールで届く。なお、復号時にはサーバーによるパスワード認証を経て復号キーを取得する仕組みになっているため、受信者が復号する前であれば、送信者側で復号できないようにロックをかけることができる。

 最大の特徴は、アーカイブファイル自身が、自己復号機能や返信機能(暗号化、圧縮、サーバーへの返信登録)を備える点である。これにより、受信者は、特別なアプリケーションを別途用意することなく、受け取ったアーカイブファイルそのものを使って新規のデータを返信できる。ファイルに返信機能を付けるかどうかは、送信者がアーカイブファイルを作成する時に選択する。こうした自己完結型の機能によって、返信が必要ない場合でファイルサイズが1.5Mバイト、返信機能を追加した場合はファイルサイズが2Mバイト増加する。