写真1●活文 ReportMissionの専用クライアントソフトで帳票を閲覧した画面
写真1●活文 ReportMissionの専用クライアントソフトで帳票を閲覧した画面
[画像のクリックで拡大表示]

 日立ソリューションズは2012年4月19日、業務システムが出力する帳票データを、印刷することなく電子化されたままで活用できるようにするサーバーソフト「活文 ReportMission」(写真1)の新版を発表した。4月27日に出荷する。新版では、帳票を取り込むスケジュールを細かく設定できるようにしたほか、利用環境を拡大した。価格は、同時接続10クライアントの最小構成で168万円(税込み)。

 ReportMissionは、業務システムが出力した帳票データを格納し、専用の閲覧ソフト(クライアント)から検索/閲覧できるようにするサーバーソフトである。登録できる帳票は、あらかじめ指定されている帳票作成ソフトが出力した帳票(ファイルサーバーを介したファイル連携)か、またはReportMissionが用意したWindows向けの専用プリンタードライバーを介して出力した帳票である。

 ファイル連携できる帳票作成ソフトは、(1)日立製作所の「uCosminexus EUR」、(2)ウイングアークテクノロジーズの「SVF for PDF」、(3)ビーエスピーの「DURL」---、の三種類である。この三種類で「帳票の70%をカバーする」(同社)という。ReportMissionは、これらが出力した帳票データ(ファイル群)を、指定したスケジュールに則って取り込み、独自フォーマットに変換した後にデータベースに登録する。

 帳票の検索と閲覧には、クライアントPCにインストールする専用のアプリケーションを使う。ReportMissionとの通信は独自プロトコルによるC/S型通信だが、専用のWeb中継サーバーモジュールをReportMissionのフロントに置くことで、Web(HTTP)を介したクエリーやデータ転送も可能である。これにより、ファイアウォールの設定に変更を加えることなく利用できる。

帳票の一括取り込み/変換スケジュールを細かく設定可能に

 新版では、帳票作成ソフトが出力した帳票データ(ファイルサーバー上のファイル群)をReportMissionに取り込むスケジュールを、以前よりも細かく設定できるようにした。これまでは、指定した時間間隔(インターバル)で取り込むことしかできなかったが、新たに、帳票の種類ごとに開始時刻を指定するなど、より細かい制御が可能になった。帳票作成ソフトが夜間バッチで出力した帳票を、夜間バッチでReportMissionに取り込むといった使い方が可能になった。

 新版では、利用環境も拡大した。例えば、ファイル連携可能な帳票作成ソフトの一つであるビーエスピーのDURLは、今回新たに追加された。また、印刷経由でデータを登録するための専用のプリンタードライバーについては、これまでのWindows XP/Vistaに加えてWindows 7、および64ビット版のWindowsでも利用できるようにした。

■変更履歴
記事公開当初、下から2番目の段落で「帳票の種類ごとに、曜日や開始時刻を指定するなど、より細かい制御が可能になった」としていましたが、曜日の指定はできませんでした。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2012/4/23 16:45]