写真1●AP8800Eの外観
写真1●AP8800Eの外観
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 日立製作所は2012年4月19日、メインフレームの新機種「AP8800E」(写真1)を発表した。4月20日に販売開始し、10月1日に出荷する。新機種では、事業継続性を高めるための機能や新サービスを用意したほか、製品のラインアップを増やした。月額利用料(税込み)は、AP8800Eが480万9000円から、OSのVOS3/US標準パッケージが300万9300円から。

 新機種では、事業継続性を高める機能と新サービスを用意した。また、ハイエンドモデルを中心にラインアップを拡充し、電源効率を高めた。

 事業継続性を高めるため、地震発生時にケーブルが引っ張られることによるケーブル破損を緩和する構造を採用。これにより、免震装置を利用できるようにした。ソフトウエア面では、オペレーションセンターを分散して設置するケースを想定し、リモート接続機能「RCUCIF」の端末台数を、従来の2台から32台に拡張した。

 新サービスとしては、「VOS3災害対策システム導入/運用支援テクニカルサービス」を用意した。同サービスでは、効果的な災害対策を目的として、関連製品のパラメータ設定や運用手順の検証などを実施する。価格は個別見積もりで、2012年5月7日に提供開始する。

 新機種のラインアップは、1プロセッサー搭載のレギュラータイプに2モデルを追加し、2~8プロセッサー搭載のハイエンドタイプに30モデルを追加した。従来製品(AP8800)の52モデルに対し、AP8800Eでは84モデルになった。

 また電源効率を高めている。レギュラータイプでは、運用時の消費電力を従来製品比で約13%減らした。ハイエンドタイプでは、冷却性能を高めたことで、入気温度上限を摂氏22度から28度へと緩和した。これにより、一般的なサーバールームにおいて空調コストが約6%減るという。