ACCESSとヨーズマーは2012年4月17日、ACCESSの放送視聴ブラウザーにおける技術力とヨーズマーのデジタル放送送信システムにおける技術力を活用して、エリア限定放送ソリューションを共同で開発して国内外で展開することで合意したと発表した。

 ACCESSとヨーズマーは今回の合意に基づき、三つのテーマにのっとった事業を共同で展開する。具体的には、「南相馬チャンネルをはじめとした被災地復興支援へ向けた取り組み」「ホワイトスペース活用事業の市場開拓」「放送技術・放送事業の海外展開」を推進する。

 「南相馬チャンネル」による放送の取り組みは、2012年4月に「東日本復興支援コンソーシアム」として、地方自治体や民間企業を巻き込んだ全国的な取り組みへと発展している。ACCESSとヨーズマーはメンバー企業として、被災者や避難者の利便性向上を目指し、ACCESSの放送視聴ブラウザー技術(フルセグおよびワンセグ)とヨーズマーのデータ放送送信システムを連携させたエリア放送受信型ポータブル端末の企画・提案などを行う。また、東日本復興支援コンソーシアムへの貢献を通じて蓄積されたノウハウを、日本全国および海外における復興支援のモデルケースとして発展させるよう働きかける。

 ホワイトスペースについては、新しい事業モデルを創出する。放送型デジタルサイネージや施設内デジタル共聴システムをパッケージとして地方自治体や施設運営者などに提供することにより、特定エリアや特定施設内に限定したデジタル放送を活用した新規市場を開拓する。

 放送技術・放送事業の海外展開については、ACCESSとヨーズマーの共同開発によるエリア限定放送ソリューションを、いわゆる日本方式の地上デジタル放送方式を採用している南米諸国やフィリピンなどに向けて展開する。「海外におけるローカルコミュニティーの利便性向上にも貢献していく」という。

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