写真1●INTARFRM Rapid Edition V4の開発画面
写真1●INTARFRM Rapid Edition V4の開発画面
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 富士通は2012年4月16日、.NETによる短期開発を指向したアプリケーション開発フレームワークの新版「INTARFRM Rapid Edition V4」(写真1)を販売開始した。4月末に出荷する。新版では、仕様や画面の変更に容易に対処できる仕掛けを用意し、手戻り作業を減らした。価格(税別)は、開発環境の「Development Facility」が12万円、実行環境の「Runtime」が30万円から。

 INTARFRM Rapid Editionは、Windows(.NET Framework)環境向けの開発ツールである。Webブラウザーやリッチクライアント(スマートクライアント)を用いたWeb型アプリケーションを主な対象に、画面の設計/実装やデータベースアクセスなどの開発を容易にする機能群を提供する。Windowsベースの部門システムを短期に開発したい用途に向く。

 今回の新版では、仕様変更や画面の変更を容易にする仕掛けを用意した。具体的には、画面に表示する用語や入力項目の種別情報といった、仕様が変わる可能性が高い情報を、外部ファイル(XML)で定義できるようにした。これにより、これらの情報が変わっても、アプリケーション本体を再コンパイル/デプロイする必要がなくなった。

 アプリケーション画面をカスタマイズするための専用の編集画面も用意した。開発者だけでなくエンドユーザーみずから画面(Webブラウザーおよびスマートクライアント)をカスタマイズできるようにした。新版ではまた、現行の開発ツール(.NET Framework 4/Visual Studio 2010)との連携を強化し、Visual Studioの画面からソースコードの自動生成などのINTARFRMの機能を利用できるようにした。

 なお、INTARFRMは、富士通が2010年3月に体系を再構築した、開発ツール群の新ブランドである。二つのエディションで構成する。(1)「Rapid Edition」は.NET専用で、部門システムの短期構築用途に向く。一方、(2)「Professional Edition」はJavaと.NETの両環境で動作し、設計リポジトリを中心に据える。大規模システムを開発/維持する用途に向く。