写真1●Reports.net Ver 6.3のデザイナー画面
写真1●Reports.net Ver 6.3のデザイナー画面
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 パオ・アット・オフィス(Pao@Office)は2012年4月11日、.NET Framework環境で利用できる帳票作成ツールの新版「Reports.net Ver 6.3」(写真1)を出荷した。新版では、表の高さなどを確認しながら設計できるようにしたほか、文字フォントの大きさを表示領域に合わせて自動調整する機能を強化した。価格は、帳票設計ソフトと帳票生成エンジンそれぞれの1開発ライセンスを含んで4万9980円(税込み)。帳票生成エンジンの配布用ランタイムは無償。

 Reports.netは、帳票作成ソフト(レポートライター)である。帳票をビジュアル設計するためのデザイナーソフトと、作成した帳票にデータを流し込んでPDFまたはSVG(Scalable Vector Graphics)形式の帳票データを生成するエンジンソフトで構成する。いずれも、.NET Framework環境で動作する。エンジンについては、.NET Framework版に加えてJava版の「Reports.jar」も用意している。

繰り返し要素をWYSIWYGに、文字フォントは伸縮方法を拡充

 新版では、デザイナー機能を強化して、表形式データ(列×行の繰り返し)など、同じ要素が繰り返されるデータを含んだレポートを作成する際に、これらのデータを表示する領域の大きさを画面上で確認しながら設計できるようにした。例えば、1ページに10行分のレコードを表示した場合の高さ(縦方向の長さ)が視覚的に分かるようになった。従来版では、プレビュー(印刷イメージを表示)しなければ分からなかった。

 新版ではまた、文字フォントの大きさを、表示領域に合わせて自動調整する機能を強化した。具体的には、縦方向の拡大率を変えずに、横方向に限って拡大縮小できるようにした。これにより、文字が縦長になったり横長になったりするが、横方向の表示領域いっぱいに文字を均等に埋めることができるようになった。従来版では、縦方向と横方向を同時に拡大・縮小する方法しか選べなかった。このため、例えば、指定桁数や指定バイト数を超えたときに縮小表示する使い方では、縦方向にも文字フォントが縮小してしまっていた。

 稼働環境は以下の通り。稼働OSは、Windows 2000/XP/Vista/7、Windows Server 2003/2008。.NET Frameworkのバージョンは1.1/2.0/3.0/3.5/4.0で、開発環境(IDE)はVisual Studio 2002/2003/2005/2008/2010。それぞれ、.NET FrameworkとVisual Studioのバージョンごとに別製品を提供する(下位互換性あり)。開発言語は、VB.NET、C#、C++、J++、J#、F#。