写真●パソコン向けECサイトをタブレットに最適化。写真は開発中の画面
写真●パソコン向けECサイトをタブレットに最適化。写真は開発中の画面
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 ヤマトホールディングス傘下のソフト開発会社ヤマトキャリアサービスは、2012年5月からパソコン向けWebサイトの内容をスマートフォン用アプリに自動変換するサービスを始める。仮想商店街「ヤフーショッピング」内の店舗のサイトを対象とし、スマホやタブレット向けに最適化した各店舗専用アプリを安価に作成できる(写真)。利用者が増えているこれらの端末への対応を強化したい店舗に売り込む。

 5月1日に開始する「タッチパネルECアプリ」はタブレットやスマートフォンの画面の大きさに最適な表示ができる専用のひな形を用意。ひな形に出店者が「ヤフーショッピング」に登録している画像や価格といった商品情報を使う。電子カタログのようにページをめくって商品を選ぶように構成できる。

 出店者はヤフーショッピングの商品登録システム上で在庫などを一元管理できる。店舗がヤマトキャリアサービスに発注後、最短10日後から利用できる。ファッションや電化製品などを扱う店舗の利用を見込む。

 ヤフーショッピングは約2万の店舗が5000万点以上の商品を取り扱っている。商品名で検索すると自店以外で取り扱う店舗も併せて表示してしまう。店舗専用のアプリを立ち上げると自店だけの商品を表示でき、リピート客育成につながる。ヤマトキャリアサービスの奥住智洋社長は「店舗が独自にアプリを構築すると半年かかるなど期間とコストがかかる。安価なアプリで店舗の増収を図りたい」と意気込む。

 価格は月額8400円。当初は米アップルのiPhoneとiPadに対応し、後日Androidにも対応する。ヤマトキャリアサービスによると、店舗が独自でアプリを作成する際に比べて約60分の1の費用で済むと試算する(3年間利用時)。2012年度中に1000店舗での利用を見込む。