米AT&Tは現地時間2012年4月9日、電話帳関連事業の売却を明らかにした。電話帳の発行を手がけるAT&T Advertising Solutionsと地域向け番号検索サービス部門AT&T Interactiveを米プライベートエクイティCerberus Capital Managementの関連会社が買収することで合意したという。手続きは2012年半ばに完了する見込み。

 AT&Tは約7億5000万ドルを現金で受け取るほか、2億ドル相当の手形と、当該事業を引き継ぐ新会社YP Holdingsの株式の47%を受け取る。YP Holdingの事業には、22州にわたる電話帳の発行および配布、イエローページサイト「YP.com」、オンライン広告ネットワーク「YP Local Ad Network」、モバイル向け電話番号検索アプリケーション「YPmobile」などが含まれる。これら事業による2011年の売上高は約33億ドルだった。

 AT&Tは電話帳関連事業の売却により、無線やインターネット、クラウドベースのサービスなど、中核事業に注力できるとしている。

 なお競合会社である米Verizon Communicationsは、何年も前に成長が見込めないとして電話帳関連事業を売却している(米CNET News.comの報道)。

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