写真1●EMC ProSphere 1.5の画面(仮想サーバーとストレージの依存関係とアクセス性能を把握)
写真1●EMC ProSphere 1.5の画面(仮想サーバーとストレージの依存関係とアクセス性能を把握)
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 EMCジャパンは2012年4月9日、サーバーとストレージの関係を把握できるようにするストレージリソース管理製品の新版「EMC ProSphere 1.5」(写真1)を出荷した。新版では、仮想サーバーの性能を自動的に収集できるようにするなど運用管理性を高めたほか、ストレージ利用状況の分析機能を強化した。

 ProSphereは、ストレージ資源を有効活用するためのシステム構成/性能監視ソフト。サーバーとストレージの接続状況を管理するとともに、サーバーからストレージへのアクセス性能などを監視する。仮想アプライアンスとして実装してあり、VMware ESX/ESXi上で動作する。vCenterと連携し、個々のVMware仮想サーバーの構成情報や性能情報をエージェントレスで収集する。

 新版では、vCenter連携を強化して仮想サーバーに対する管理作業を不要にした。以前は、仮想サーバーとストレージの依存関係は自動的に把握できるものの、仮想サーバーの性能を収集するためには、仮想サーバーごとにクレデンシャル(認証情報)を設定する必要があった。新版ではこの作業を不要にした。これにより、動的に生成される仮想サーバーの性能情報を自動的に収集できるようになった。

 新版ではまた、ストレージ利用状況の分析機能を強化した。ストレージがいつどのように使われたのかを、サーバーやストレージの単位ではなく、利用者ごとに設定したサービスレベルの単位などで調べられるようにした。これにより、空き容量や回収可能な容量を確認しやすくなった。また、ストレージ階層化機能「EMC FAST VP」と連携し、ストレージ階層化を適用した仮想プール内でのストレージの利用状況を把握できるようにした。これにより、いつストレージを追加すればよいのかが分かるようになった。

 価格(税別)は、ミッドレンジの統合ストレージであるEMC VNX向けが、最小構成時(VNX 5100使用時)に80万円。大規模ストレージのEMC Symmetrix向けが、最小構成時(146Gバイト×48基、7Tバイト)に580万円。