大塚商会は2012年4月9日、ホスト型セキュリティソフト「Trend Micro Deep Security」をSaaS/ASP形式で提供するサービス「サーバプロテクションサービス」を発表した。ユーザー企業のサーバーを、不正な攻撃やマルウエアから守る。標的型攻撃などに有効としている。4月16日に受注を開始し、5月22日から提供を開始する。

 サーバプロテクションサービスは、Deep Securityの動作に必要な管理マネージャーソフトの機能を、大塚商会のデータセンターからSaaS/ASP形式で提供するサービスである。管理対象となるユーザー企業のサーバー機の上では、Deep Securityのエージェントソフトが動作する。サーバーに対するエージェントのインストール作業も、大塚商会がリモートから実施する。

 サービスメニューとして提供するDeep Securityの機能は以下の二つある。

 (1)「仮想パッチモデル」は、OSやミドルウエアの脆弱性を突いた不正な攻撃から自ホストを守るホスト型ファイアウォール機能である。運用上の理由でセキュリティパッチの適用が遅れる場合でも、これらの脆弱性を突く攻撃を高い確率で検知してブロックできる。セキュリティパッチの適用後は、該当するフィルタを解除する。価格(以下、税別)は、1サーバー当たり年額8万400円。

 (2)「ウイルス対策モデル」は、マルウエアなどの不正なプログラムによる攻撃からサーバーを守る機能である。価格は、1サーバー当たり年額4万2960円。なお、(1)「仮想パッチモデル」と(2)「ウイルス対策モデル」をセットにして、別々に購入するよりも価格を若干下げた(3)「フルモデル」も用意している。価格は、1サーバー当たり年額12万3000円。

 なお、Deep SecurityのSaaS/ASPサービスとしては、すでに2012年2月8日にトレンドマイクロ自身が「Deep Securityあんしんパック」の名称で提供している。トレンドマイクロ以外のパートナー企業によるDeep SecurityのSaaS/ASPサービスは、今回の大塚商会が初となる。なお、日立電子サービスの「Webサイトプロテクションサービス」でもDeep Securityを利用しているが、サービスの対象は外部公開用Webサーバーに限られる。