東芝は2012年4月9日、映像配信サーバー向けのハードウエア通信処理エンジン「NPEngine」を開発したと発表した。

 開発したのは、SSDに保管した動画コンテンツをCPUやメインメモリなどを介さずネットワークに配信するハードウエア通信処理エンジンである。このエンジンを搭載したサーバーは、CPUやメインメモリ、チップセットの性能に依存することなく大規模な映像配信が可能となり、「従来の汎用サーバの約3倍にあたる6万4000クライアントに同時配信できる」という。。従来の汎用サーバーと比較した場合に、「サーバの設置スペースが約70%、消費電力が約77%削減できる」とする。

 開発したエンジンは、CPU上で動作するオペレーティングシステムと連携してファイルシステム処理を行い、SSDに保存されたデータを直接読み出してハードウエア内で映像コンテンツファイルを構築する。構築したコンテンツファイルは、CPUに渡すことなく、そのままパケット処理を施しIPネットワークに配信する。

 また、 開発したエンジンを駆動するアダプテーションソフトウエア技術によって、既存のHTTP映像配信アプリケーションを改変することなく、このエンジンを利用できる。開発したエンジンを搭載するサーバは、米国ラスベガスで開催される「NAB Show 2012」で、2012年4月16日~19日に展示する。また、このエンジンを搭載したサーバーは、2012年中の発売を計画する。

[発表資料へ]