図●携帯大手3社の月間純増数推移
図●携帯大手3社の月間純増数推移
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 電気通信事業者協会(TCA)は2012年4月6日、2012年3月末時点の携帯電話・PHSの契約数を発表した。新規契約数から解約数を差し引いた純増数では、ソフトバンクモバイルが60万4600件と3カ月連続で首位を維持した。2位のKDDI(au)は43万7300件、3位のNTTドコモは25万2700件だった。

 ソフトバンクは米アップルのiPhoneや新型iPadが好調。通信機能付きフォトフレームや「みまもりケータイ」、WiFiルーターなども純増数拡大に貢献した。60万4600件は単月の純増数で過去最高。第4四半期(2012年1~3月)、下半期(2011年10月~2012年3月)、年度(2011年4月~2012年3月)の純増数も過去最高を記録した。

 KDDIは指定の固定通信サービスとスマートフォンをセット契約するとスマートフォンの通信料を最大2年間、月1480円差し引く新サービス「auスマートバリュー」を3月1日に導入し、好評という。ドコモは第2世代携帯電話サービス「mova」の終了に伴い、約16万件の自動解約が生じた点が響いた。

 2012年3月における番号ポータビリティ(MNP)による転入出状況は、KDDIが9万4100件、ソフトバンクモバイルが5万3100件の転入超過、ドコモが14万5900件の転出超過。KDDIはMNPによる転入数で6カ月連続の1位。ドコモは過去2番目に多い転出数だった。ドコモは3月末まで約8万3000円としていた端末購入補助(月々サポート、MNPによる転入の場合)を4月から約10万円(一部機種が対象)に積み増して顧客流出を防ぐ。

 ウィルコムのPHSの純増数は13万1500件、KDDI系のUQコミュニケーションズのWiMAXの純増数は21万4800件だった。ウィルコムの累計契約数は第3世代携帯電話回線を含めて3月末で468万1600件となり、2007年7月以来、4年8カ月ぶりに過去最高契約数を更新した。2012年2月にAXGPの商用サービスを始めたソフトバンク系のWireless City Planningの累計契約数は3月末時点で3万700件。

 2011年度の純増数は1位のソフトバンクモバイルが354万300件、2位のNTTドコモが211万9700件、3位のKDDIが211万100件。同年度のMNP転入出の累計はソフトバンクモバイルが53万3200件、KDDIが27万2600件の転入超過、ドコモが80万3600件の転出超過だった。