米Google傘下のビデオ共有サービスYouTubeは現地時間2012年4月4日、映画のレンタル配信に関して米Paramount Picturesと提携を結んだことを明らかにした。Paramountは約500作の映画コンテンツを供給する。

 米国とカナダのユーザーは今後数週間のうちに、YouTubeのほか、Googleのデジタルコンテンツ配信サービス「Google Play」を通じてParamount作品をレンタルできるようになる。

 Paramountと提携したことにより、6大映画制作会社のうち5社がYouTubeの映画レンタルサービスのパートナーとなった。YouTubeはそのほか10社以上の独立系映画会社とも提携しており、「世界で約9000作品をレンタル配信することになる」としている。

 YouTubeは2011年5月に映画レンタルに関して、米Sony Pictures Entertainment、米Universal Pictures、米Warner Brothersとの提携を発表し、同年11月には米Walt Disney Studiosと提携を結んでいる(関連記事:YouTube、映画レンタルサービスにDisney作品を追加)。YouTubeでの映画レンタル料は2.99ドルで、新作の場合は3.99ドル。レンタル期間は30日間だが、視聴開始から見終わるまでの制限時間は24時間となっている。

 なおParamountの親会社である米Viacomは、5年前からGoogleおよびYouTubeと裁判で争っている。Viacomは2007年に、GoogleおよびYouTubeがユーザーの著作権侵害行為を助長しているとして訴訟を起こした。しかし2010年に裁判所はViacomの主張を退け、GoogleおよびYouTubeはデジタルミレニアム著作権法(DMCA)の保護規定の適用対象にあたるとの判断を示した(関連記事:GoogleとYouTube、著作権侵害訴訟でViacomに勝訴)。米メディアの報道(CNET News.com)によると、Viacomはこの判決を不服として上訴している。

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