写真1●類似画像検索エンジンで検索した画面の例(靴の画像を入力し、似ている画像を表示させたところ)
写真1●類似画像検索エンジンで検索した画面の例(靴の画像を入力し、似ている画像を表示させたところ)
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 日立ソリューションズは2012年4月4日、指定した画像に似ている画像を検索するソフトウエア部品「類似画像検索エンジン」の新版を発表した。4月9日に出荷する。新版では、画像の一部に写っている自動車などの単位で検索できるようにした。別途、システム構築サービスも提供する。エンジン単体の価格は、262万5000円(税込み)から。

 類似画像検索エンジンは、画像を入力すると、入力した画像に似た画像を検索するソフトウエア部品(Web APIを提供するWebアプリケーション)である(写真1)。JavaアプリケーションサーバーのApache Tomcatで動作する。同エンジンを使ったシステム構築サービス「設計・構築サービス」(個別見積)と合わせ、「画像検索ソリューション」という製品サービス名称で2009年8月から提供している。

 今回のエンジン新版では、画像のフレーム全体ではなく、画像を構成する個々の要素(オブジェクト)の単位で検索できるようにした(オプション提供)。例えば、自動車であれば「車輪が4個付いている」といった特徴を辞書化しておく。これにより、自動車の画像を指定すると、自動車の特徴を持つオブジェクト(つまり自動車)が含まれる画像を検索する。特定の車種の特徴を辞書化しておけば、特定の車種が写っている画像を優先的に検索できる。

 オブジェクト単位での検索が可能になったことで、例えば、監視映像の解析に利用できる。監視映像の中で特定の車が登場する部分(時間帯)を検出するといた使い方が可能である。また、ある特定のブランドのハンドバッグが移っている画像なども検索できる。

 新版ではまた、対象物の輪郭に基づいて類似画像を検索する際の精度も高めた。具体的には、画像を分割してブロックごとに輝度を解析したり、画像の細かなノイズを削除したりすることによって、対象物の輪郭を判定しやすくした。