米消費者団体が発行するConsumer Reports誌は現地時間2012年4月2日、米Appleの新型「iPad」の品質評価を行った結果、同誌のタブレット端末評価ランキングで最高位になったと発表した。

 高解像度の「Retina」ディスプレイはタブレット端末としてはこれまでにない描画・色再現性能を持ち、500万画素のカメラによる写真も高品質。また米Verizon WirelessのLTEサービスによるデータ通信は安定した高速接続を保つ。高いディスプレイ、グラフィック性能はともに消費電力が増える要因になっているが、新型iPadはほかのどのタブレットよりもバッテリー駆動時間が長いとしている。

 同誌が評価テストを行ったのは、価格が最も安い無線LAN(Wi-Fi)対応の16Gバイトモデル(499ドル)と、最も高い無線LAN/LTE両対応の64Gバイトモデル(829ドル)。

 同誌はこれに先立ち、新型iPadの本体が過熱するとの苦情を受け、テストを行っていた。その結果、本体の前面と背面で約47度まで上昇することが分かったが、「不快なほど熱いわけではく、懸念材料にはならない」と判断した(関連記事:新iPadは47度まで過熱、米Consumer Reports誌が実験)。

 またゲーム利用時などに充電を停止することが確認されていたが、これについても、輝度を最大にし、高い演算能力を必要とするゲームを利用するときのみに起こるため、影響は限定的と判断している。個別に行ったバッテリー性能試験の結果も総合評価に影響を与えるものではなかったとしている。

 なお、新型iPadでディスプレイ品質が一気に向上したため、同誌はタブレット端末のディスプレイ評価基準を変更した。iPad 2のディスプレイはこれまで「エクセレント」だったが、これを「ベリー・グッド」に引き下げた。他社製タブレットのディスプレイ評価についても同様に変更するとしている。

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