電子決済サービスを手がける米Global Paymentsは現地時間2012年3月30日、同社のシステムに不正侵入があったことを認める声明を発表した。米Visaや米MasterCardなど主要なクレジットカード会社が影響を受けた可能性がある。

 Global Paymentsは、3月初旬にクレジットカードデータが不正アクセスを受けた形跡を確認し、ただちに社外のフォレンジック(証拠保全・解析)専門家に協力を要請するとともに、米連邦当局と業界パートナーに報告した。現在も引き続き調査を行っているという。同社は影響を受けたデータの規模については明らかにしていない。

 米メディアの報道(Forbes)によると、Global Paymentsの声明に先立ち、セキュリティ専門家のBrian Krebs氏が自身のブログで、VisaとMasterCardがクレジットカード情報の大量流出について銀行に通報したとの情報を掲載した。両社とも不正アクセスを受けたのは自社システムではなくサードパーティーの処理機関だとしているが、特定の社名は挙げていない。Krebs氏は当初、1000万人分のデータが流出した可能性があるとしていたが、その後、影響を受けたカード所有者数は約5万人と報じられている。

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