セイ・テクノロジーズは2012年3月30日、Windows Server環境で利用できるバッチジョブ管理ソフト「Job Director」(写真1)を発表した。4月2日に出荷する。メインフレームやUNIXなどと同様に、Windowsネットワーク環境においても、複数のサーバー機に分散した業務処理をスケジュール実行できる。価格は14万8000円(税別、以下同)から。Windows環境に合わせて低く抑えたとしている。

写真1●Job Directorの画面(ジョブワークフローの定義)
写真1●Job Directorの画面(ジョブワークフローの定義)
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 Job Directorは、複数のサーバー機(Windows Server)にまたがったバッチ処理(定型業務処理)を、あらかじめ定義した条件やスケジュールに基いて実行することができるジョブ管理ソフト。個々のサーバー上ではバッチファイル(定型処理スクリプト)などが動作する。これらのジョブ同士を連携させるジョブワークフローを定義できる。ジョブ連携には、NQS(Network Queuing System)プロトコルを使う。

 ソフトウエアの構成要素は、以下の通り。「JobDirector SV」は、ジョブを実行する個々のサーバー機に導入する。一方、「JobDirector MG」は、ジョブ同士の連携ワークフローや実行スケジュールを定義/制御する管理サーバーソフトである。「JobDirector CL/Win」は、これらに対するGUIコンソール。ジョブワークフローはビジュアル開発できるが、オプションの「JD Assist」を導入することで、Excelで定義/編集することが可能になる。

 スケジューラ機能は、日本の祝日・休日を反映したカレンダーを採用した。実行するタイミングも細かく指定できる。毎月第5営業日に実行するといった指定や、締切日の3日前に実行するといった指定、実行日が祝日・休日と重なった場合の振り替え処理、などが可能である。実行するジョブによって優先度を設定することもできる。仮想サーバー環境などにおいてCPU処理負荷が重い場面においても、優先度を高く設定しておくことで、ほかのジョブよりも優先的に実行できる。

 価格は以下の通り。基本パッケージは、最低限必要となるJobDirector SV×1、JobDirector MG×1、JobDirector CL/Win×1の構成で14万8000円。ジョブ実行サーバーを追加する場合は、JobDirector SV単体が13万円(仮想サーバー向けは7万円)。ジョブワークフローをExcelで定義/編集するオプションのJD Assistは11万8000円。