写真1●パッケージの構成要素の一つであるViolin Memory V-3202の外観
写真1●パッケージの構成要素の一つであるViolin Memory V-3202の外観
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 SCSKは2012年3月28日、半導体ストレージ「Violin Memory V-3202」とストレージ仮想化ソフト「FalconStor NSS」を組み合わせたパッケージを提供開始した(写真1)。高機能で高速なストレージを要求する場面に適する。2製品とも同社の取り扱い製品であり、今回のパッケージを利用すると、それぞれの製品を別々に購入するよりも安価に導入できる。

 パッケージの価格(税別)は、半導体ストレージのエントリー機種「Violin Memory V-3202」(容量は2.6Tバイト)×1台と、コントローラーとなるPCサーバー機「HP ProLiant DL 380」(ストレージ仮想化ソフトのFalconStor NSSをインストール)×2台(HA構成)から成る最小構成で2499万円。一方、単体での価格(それぞれの製品発表時点)は、Violin Memory V-3202が2345万円、FalconStor NSSが340万円からだった。

 構成要素の一つであるViolin Memory V-3202は、半導体を利用した、大容量で高速なストレージである。専用のアダプタカードとケーブル(PCI Expressバス延長ケーブル)を用いて、PCサーバーのPCI Expressバスに直結し、PCサーバーのローカルストレージとして利用できる。

 もう一つの構成要素であるFalconStor NSSは、業務サーバーからSANストレージ(Fibre ChannelまたはiSCSI)として利用する仮想ストレージソフトである。FalconStor NSSに接続した外部のSAN接続ストレージやローカルストレージなどを束ねてストレージプールを形成し、ここからストレージボリュームを切り出して業務サーバーに提供する。ストレージをFalconStor NSSの配下に置くことで、シンプロビジョニング(ボリューム容量の仮想化)やレプリケーションなど、ストレージが備える各種の機能を一通り利用できるようになる。

 今回、Violin Memory V-3202とFalconStor NSSを組み合わせたことによって、高速であるという半導体ストレージの特徴と、高機能であるというストレージ仮想化ソフトの特徴を両立させたかたち。パッケージを企画したSCSKによれば、ストレージI/O性能を要求するDWH/BIや、ストレージアクセスが短時間に集中するデスクトップ仮想化(VDI)環境などに向くとしている。