写真1●日本通信の「b-mobile4G カメレオンSIM」
写真1●日本通信の「b-mobile4G カメレオンSIM」
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写真2●同日に発表した「b-mobile4G WiFi2」を手に説明する日本通信の福田尚久代表取締役専務
写真2●同日に発表した「b-mobile4G WiFi2」を手に説明する日本通信の福田尚久代表取締役専務
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 日本通信は2012年3月27日、LTE方式と3G方式に対応したデータ通信専用のSIMカード「b-mobile4G カメレオンSIM」を、3月31日に発売すると発表した(写真1)。NTTドコモのネットワークを利用するMVNO(仮想移動体事業者)サービス「b-mobile」の新メニューとして提供する。

 同社は従来、「b-mobileSIM U300」や「b-mobile Fair」「b-mobile 1G定額」など多種多様なSIM単体製品を提供してきた。これらはいずれも、SIMカードと特定の料金プランをひも付けた形で商品化したものだ。

 これに対して、新しいカメレオンSIMは、1枚のSIMを使いながらユーザーが最短30日単位で好きな料金プランを選択できるのが特徴である。日本通信の福田尚久代表取締役専務(写真2)は、「料金プランが画一的な携帯電話事業者のサービスと異なり、当社は1990年代にPC市場を席巻した米デルのようにBTO(注文生産)型サービスで勝負する」と新サービス投入の狙いを語る。

 ユーザーは、まず5800円(想定市場価格)のSIMパッケージを購入する。このSIMパッケージには初期費用3150円と21日間分の通信料が含まれる。21日間は、LTEと3Gのデータ通信サービスを最大3Gバイト分まで利用できる。ユーザーが利用する端末の種類に応じて、標準SIMとmicroSIMから選べるようになっている。

 21日間の経過後または3Gバイト分を使い切った後も継続して利用するには、契約期間内あるいは契約終了後10日以内に専用Webサイトで次の料金プランを選択する。この際に選べるプランは3種類ある。一つは、通信速度を最大300kビット/秒に制限する代わりに料金を2480円に抑えた「U300定額」。30日間または5Gバイトまで利用できる。二つ目は、5400円でLTE/3Gのフルサービスを30日間使える「高速定額」。三つ目は、最大データ量が1Gバイトに抑えられるもののLTE/3Gのフルサービスを最長で120日間使える「1GBフェア」で、料金額は8800円となる。

 これらはいずれも、クレジットカードの登録を前提とした「オートチャージ」方式を採用しており、残データ量が100Mバイト未満または有効期限の2日前になると自動的に課金される。契約を終了したり料金プランを変更したりしたい場合は、オートチャージによる課金が発生する前に手続きをする必要がある。

 選択できる料金プランは、「当初の3種類だけでなくユーザーニーズに応じて増やしていくつもりだ」(福田専務)としている。なお、カメレオンSIMは、日本通信が同日に発表したモバイルWiFiルーター「b-mobile4G WiFi2」(関連記事)に利用することもできる。