写真●CompuSecのパスワード認証画面(画面は上位エディションのシングルサインオンの例)
写真●CompuSecのパスワード認証画面(画面は上位エディションのシングルサインオンの例)
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 キヤノンITソリューションズは2012年3月26日、ハードディスクのデータ暗号化ソフト「CompuSec Basic Edition」(写真)を販売開始・出荷した。機能をデータ暗号化に絞ることで、同社の既存製品(上位エディション)よりも価格を下げた。価格(税別)は、1ライセンス8000円、2年度以降は年間使用料が3000円。

 CompuSec Basic Editionは、ハードディスクのデータを暗号化するソフトである。パソコンの電源を投入しBIOSが読み込まれた後に、CompuSec Basic Edition専用のパスワード認証画面が表示される。ここで、正しいパスワードを入力すると、OSが起動する。ハードディスク上のデータは暗号化して格納されているため、パスワードがわからなければデータを復号できない。

 今回販売を開始したBasic Editionは、CompuSecシリーズの下位エディションに相当する。これまで同社は、Basic Editionよりも高機能な製品として、「CompuSec SW」(パスワード入力による認証)と、「CompuSec Pro」(USBトークンによる認証)の、二つの上位エディションを提供してきた。

 今回のBasic Editionでは、上位エディションが備える機能のうち、ハードディスク暗号化に特化することで、価格を下げた。1ライセンス当たりの価格は、CompuSec SWが1万2500円、CompuSec Proが1万9500円で、いずれも最低導入ライセンス数は5ユーザーだった。これに対してBasic Editionでは、1ユーザーから導入可能で、価格も1ライセンス当たり8000円とした。

 なお、Basic Editionが備えず、上位エディションだけが備える主な機能は、パスワード入力によってWindowsログオン画面へのID/パスワード入力を省略するシングルサインオン、および同機能利用時に席を離れる時にパソコンをロックする機能、リムーバブルメディアやネットワーク上の共有フォルダの暗号化--などがある。