NTT東西地域会社のFTTH回線を他社に貸し出す際の方式をめぐって、回線を借りる側の一部通信事業者が1分岐(1ユーザー)単位での貸し出しを求めていた件で、総務省の情報通信行政・郵政行政審議会 電気通信事業部会は2012年3月23日、1分岐単位での貸し出しを見送る報告書を取りまとめた。3月29日開催の電気通信事業部会で報告する。

 接続委員会は報告書で、FTTH市場への参入促進策として分岐単位接続料の設定とは別に、「光配線区画の拡大」と「エントリーメニューの早期導入」を図ることが適当とした。光配線区画の見直しについては、その状況を2012年6月末までに総務省に報告することをNTT東西に対して要請することを求めた。

 なおFTTHの分岐単位貸しの議論については、DSL事業者協議会とソフトバンクBBが接続委員会に対する質問状を2012年3月15日に提出していた(関連記事)。しかし23日の会合ではこの質問状に関連する発言はなかった。