日本ユニシスは2012年3月23日、AIJ投資顧問に任せていた年金資産の大半が毀損したとして、2012年3月期の連結決算で約55億円の特別損失を計上すると発表した。単体では約41億円の特別損失を計上する。日本ユニシス企業年金基金は2012年2月27日時点で、同基金の資産総額の約6.6%に当たる約56億円の運用をAIJ投資顧問に任せていた。

 これまで日本ユニシスは四半期ごとに、年金資産を運用する会社から運用実績や運用内容に変更があったかどうかなどの報告を受けていた。AIJ投資顧問については月次で報告を受けていたにもかかわらず、年金資産の毀損を見抜けなかったことから、「今後は運用の透明性を高めたり、チェック体制の強化を進めたりしていく」(日本ユニシス)。