TISと中国現地法人の天津提愛斯海泰信息系統(天津TIS海泰)は2012年3月23日、市場調査会社マクロミルが中国におけるネット調査のシステム基盤に天津TIS海泰のクラウドサービス「翔雲(シャンユン)」を採用したと発表した。マクロミルの中国現地法人である明路市場調査(上海)(以下、マクロミル・チャイナ)が2011年9月から利用している。マクロミル・チャイナは翔雲の検討を始めてから、約1カ月で利用を開始した。

 翔雲は主に中国国内を対象に、中国・天津のデータセンター「濱海高新IDC」からインターネット経由でシステム基盤を提供するサービス。マクロミル・チャイナは中国で展開するネット調査システム「AIRs(Automatic Internet Research System)」の基盤として翔雲を利用している。マクロミル・チャイナはAIRsを使って、約175万人の中国人を対象にネット調査を手掛けている。

 マクロミルは中国でネット調査を始めるに当たり、当初はシステム基盤にシンガポール国内のクラウドを使う準備を進めていた。しかし、システムの応答速度が遅いなどの課題に直面し、翔雲に切り替えた経緯がある。TISによれば一般的に、最小構成の仮想マシン1台当たり1万円弱から翔雲を利用できる。