読売テレビ放送は、Android携帯のGPS(全地球測位システム)機能と独自開発の位置情報追跡システムを活用した番組を2012年3月25日に放送する。午後3時~4時25分放送の「マヨブラジオプレゼンツ 自力で運を掴みとれ!ブラックマヨネーズ史上最強のコンビ力バトル第3弾」のコーナーの一つで利用する。

 利用するのは、「ブラックマヨネーズ、犬、パンクブーブーがゴールから目隠しをしてバラバラの地点に移動し、犬は『帰巣本能』で、ブラックマヨネーズとパンクブーブーは視覚情報のみでゴールを目指して競争する」というコーナー。それぞれが携える携帯アプリから位置情報が送信され、どこを移動しているのかをサーバーに接続されたパソコンで確認する。番組ではアナウンサーが3者の位置をパソコンで見ながら「実況中継」を行う。位置情報送信用Androidアプリやデータ受信サーバーソフト、描画ソフトなど、システムはすべて読売テレビが自社開発したという。

 今回開発したシステムは、送信機としてはAndroid携帯のみを使う。アプリを起動してもらい、アプリ画面で位置情報を取得したいタレントを選択して取得開始ボタンをクリックすれば、自動的に位置情報を取得し続ける。また位置情報の取得時刻やバッテリー残量などの情報も1秒周期で送られる。バッテリー持続時間は1500mAhの機種で5時間程度。市販の拡張バッテリーを使用すれば、20時間程度まで延ばすことができる。

 受信側設備はサーバーと地図および位置情報描画用のクライアントパソコンで構成する。サーバーは、通信プロトコルの変換や、クライアントパソコンの接続を管理する。クライアントパソコンはサーバーに接続後、広範囲の地図上に複数のタレント位置情報をリアルタイムに描画したり、マップを拡大して特定のタレントの詳細な位置情報を確認したりできる。また、クライアントパソコンはインターネット経由で必要な情報を受け取れるので、ロケ先の中継車など様々な場面で活用できるとしている。

 このシステムはもともと、2011年10月の「大阪マラソン」において、ランナーとして参加するタレントの位置を追跡するシステムとして開発した。今後も「鳥人間コンテスト」など様々な番組で活用を予定している。