日本オラクルは2012年3月22日、ビッグデータマネジメント分野に関する同社の戦略について、記者説明会を開催した。同社は、文書や画像などの「非構造化データ」と、既存のRDBMSが扱う「構造化データ」を融合させて活用できる製品群を提供していく方針だ。

 米オラクルは昨年、「Oracle OpenWorld 2011」で「Oracle Big Data Appliance」を発表した。本アプライアンスは、Hadoopディストリビューション「Cloudera CDH 3」やオープンソースのデータベースエンジン「Berkeley DB」をベースにした「Oracle NoSQL Database」、統計解析言語「R」といった、非構造化データの蓄積処理や分析に必要なソフトウエア群で構成する。また、Hadoop環境からOracle Databaseにデータを取り込める「Oracle Loader for Hadoop」などのコネクターも備える。同社が大きなシェアを持つRDB製品との連携を容易にし、ビッグデータ活用支援での優位を狙う。

 日本オラクルは20人体制でビッグデータ専任部隊を設立。パートナー企業やユーザー企業との取り組みも進めているという。同社の三澤智光 専務執行役員は、「ビッグデータの解析を特殊なものにしない」と語り、ビッグデータ解析の支援拡大に意欲を示した。