ソフトバンクテレコムは2012年3月22日、自社データセンターの冷却効率を高め、空調の消費電力を6割削減したと発表した。動力を使わずに冷媒を循環させる機能を備える局所冷却装置を導入して実現した。

 2011年の11月に、ソフトバンクテレコムの社内システム用サーバーを設置するサーバー室に、日立プラントテクノロジーの局所冷却装置「Ref Assist」を設置した。Ref Assistは、排熱を冷やした後の冷媒が気化して上昇する力と、冷やす前の冷媒が配管を降下する力を利用することで、電力を使わずに冷媒を循環させるのが特徴だ。

 この局所冷却装置を、サーバーラックの真上に位置する天井に設置。サーバーの排熱を吸い上げて冷却し、サーバーの吸気口側に排出させるようにした。

 さらに、冬季や夜間は冷媒の冷却に外気を利用する装置「フリークーリング」も設置した。これらにより、データセンターのエネルギー効率を示すPUE(電力使用効率)値について、1.3以下を実現できるようになったという。導入前は2.2だった。