IPDCフォーラム(代表:中村伊知哉 慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科教授、ホームページ)は、2012年度の活動方針として具体的なユースケースを想定した仕様検討に取り組むことを決めた。

 2012年度の主な活動内容は「マルチスクリーンを実現する同期コマンド方式仕様の検討」「デジタル放送におけるIPDCの具体的利用事例の検証」「V-LowにおけるIPDC活用指針のとりまとめ」の3点である。

 マルチスクリーンを実現する同期コマンド方式仕様の検討については、ダブルスクリーン/マルチスクリーンといったユースケースで欠かせない精緻な同期に必要な同期コマンド方式(構造化メタデータ方式)の仕様について、検討を継続する。またマルチネットワーク環境下での「メタデータ指向型放送」の原型を整理し、実証実験などと連携する。

 「デジタル放送におけるIPDCの具体的利用事例の検証」では、デジタル放送を想定した具体的なユースケースを踏まえながら、IPDCを導入する場合の技術面での課題整理と解決策、望ましい受信機のあり方を検討する。将来の規格化の際に有用となるものを目指して検討する。

 「V-LowにおけるIPDC活用指針のとりまとめ」に関しては、IPDCの具体化を検討している各V-Low実証実験団体との情報交換を通して、具体的なユースケースに根差したV-Low帯マルチメディア放送におけるIPDC活用指針をとりまとめる。

 なおIPDCフォーラムでは現在、来期からの新規参加の会員募集も行っている。