米IDCと米Appceleratorは現地時間2012年3月20日、モバイルアプリケーション開発に関する調査結果を発表した。それによると、Googleのモバイルプラットフォーム「Android」は断片化傾向が続いているため、開発者の関心が低下しつつある。

 モバイルアプリケーション開発者が最も関心を寄せるモバイルプラットフォームは米Appleの「iOS」が首位を維持し、次いでAndroid、米Microsoftの「Windows Phone」と続いた。回答者の89%が「iPhone」向けアプリケーション開発に関心を示し、88%が「iPad」向けアプリケーションの開発を考えている。Android搭載スマートフォン向けアプリケーション開発に対する関心度は79%、Android搭載タブレット端末に対する関心度は66%で、その割合は2011年6月の調査と比べて急速に下降している。

 今年のモバイルアプリケーション開発でHTML5を採用するという開発者は79%にのぼった。しかし、完全にHTML5コードだけでアプリケーションを作成する意向の開発者はわずか6%で、ほとんどはネイティブコードとHTML5のWebビューを組み合わせたハイブリッドアプリケーションの開発を考えている。

 また、モバイルアプリケーション開発者に、米Facebookのソーシャルグラフと、米Googleの検索や「Google+」「Gmail」「YouTube」といった各種サービスおよびAndroidなどを含めた統合的影響とでは、どちらが自身のソーシャル戦略にとって大きな役割を果たすと思うか尋ねたところ、61%が「Facebookのソーシャルグラフ」、39%が「Googleの統合的影響」を選んだ。Facebookの9億人というユーザー規模を考えれば、Googleの影響への関心度は注目に値するとIDCおよびAppceleratorは指摘している。

[発表資料(IDCのプレスリリース)]
[発表資料(Appceleratorのプレスリリース)]