米Walmartは現地時間2012年3月13日、所有するDVDおよびBlu-rayディスク媒体の映画をデジタル化するサービスを今春開始すると発表した。消費者は、DVDおよびBlu-rayディスクとしてパッケージ購入した映画を、インターネット接続を介してテレビやタブレット端末、スマートフォンなどで再生できるようになる。

 新サービスは、Walmart傘下のオンライン映画レンタル・サービス「VUDU」と共同で提供する。VUDUでアカウント登録したのち、手持ちの映画DVDあるいはBlu-rayディスクをWalmart店舗に持ち込むと、同じ映画のデジタルコンテンツへのアクセスがVUDUアカウントに対して認証される。DVDおよびBlu-rayディスクは引き続き所持できる。サービスは標準画質(SD)のDVDおよびBlu-rayディスクが2ドル。SD DVDを高画質(HD)にアップグレードする場合は5ドルとなる。4月16日より米国の3500店舗以上で開始する。

 対象となる映画は、Walmartが提携している米Paramount Home Media Distribution、ソニー傘下の米Sony Pictures Home Entertainment、米Twentieth Century Fox Home Entertainment、米Universal Studios Home Entertainment、米Warner Bros. Home Entertainmentの作品に限られる。

 新サービスは、Walmartが映画配信の新方式「UltraViolet」をサポートすることで実現した。UltraVioletは、映画パッケージを購入するとデジタル版を視聴する権利が得られる仕組みで、消費者はクラウド上に保存した映画ライブラリーをさまざまなデバイスからいつでも自由に視聴することができる。UltraVioletは現在ベータ段階にあり、米メディアの報道(Wall Street Journal)によるとこれまでのところサポートはあまり広がっていない。

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