写真1●Log Martの画面
写真1●Log Martの画面
[画像のクリックで拡大表示]

 インサイトテクノロジーは2012年3月12日、同社のデータベース監査ソフト「PISO」の周辺ソフトとして、PISOが収集したログデータを大量にアーカイブして検索できるようにする新製品「Log Mart」(写真1)を出荷した。PISO単体と比較して、データ量を5倍に圧縮できるようにしたほか、ログに対する検索機能を高めた。価格(税別)は、本体のPISO 4.3が290万円から、Log Martが150万円から。

 前提となるPISOとは、データベースの操作ログを収集/蓄積し、検索/レポート出力するソフトである。いつ、誰が、どのようなデータベース操作を行ったのかという、内部統制上必要になるセキュリティ情報を収集する。基本的なデータベース操作(参照/更新/削除など)のほか、データベースへのログオンや起動/停止、リカバリを含む、すべての操作を記録できる。

 今回新たに提供を開始したLog Martは、PISOのログアーカイブ/検索機能を強化する周辺ソフトである。PISOとは異なるサーバー上に導入して利用する。PISOとLog Martは連携して動作し、ログデータはPISOからLog Martへと自動的に送られる。Log Mart側では、PISOから送られてきたログを圧縮してアーカイブし、これらを検索/分析するためのGUI画面を提供する。

 PISO単体でもログデータの蓄積とGUI画面による検索/分析が可能だが、Log Martを追加することで、これらの機能が向上する。例えば、ログデータは、Log Martによって5倍に圧縮できる。GUIによる検索/分析では、検索時のより細かい条件指定が可能になったほか、全文検索ができるようになった。また、「特定のユーザーが1日に何回SQLを実行しているか」といった集計処理も可能になった。

DBファイアウォール機能と個人情報マスキング機能を予定

 構成要素と稼働環境は、以下の通り。PISOは、RDBMS(データベース管理システム)上で稼働するエージェントと、エージェントが取得したログデータを収集/蓄積/分析するマネージャで構成する。エージェントが対象とするRDBMSは、Oracle 8以降とSQL Server 2000以降。稼働OSは、PISOのエージェントが、Wndows、Linux、各種UNIX(AIX/Solaris/HP-UX)。PISOのマネージャが、Windows server、Linux。Log Martが、Linux。

 PISOの今後の機能拡張は、以下の通り。2012年夏には、データベースファイアウォール機能を追加する。さらに、OracleとSQL Serverに加えて、MySQLとPostgreSQLの環境で利用できるようにする。2012年冬には、RDBMSからデータベースクライアント(アプリケーションサーバー)に送られるデータのうち、個人情報をマスキングする機能を提供する。RDBMS上で個人情報を管理しながら、一方で窓口業務の端末に不必要な個人情報を表示せずに済む。