写真1●ブレードサーバーの新製品「Cisco UCS B200 M3ブレードサーバ」
写真1●ブレードサーバーの新製品「Cisco UCS B200 M3ブレードサーバ」
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 シスコシステムズは2012年3月13日、サーバー製品「Cisco Unified Computing System(UCS)」の新製品を3種類発表した。米インテルの最新プロセッサ「Xeon E5-2600」を採用し、従来製品と比べて最大メモリー容量を8倍に、ネットワーク帯域幅を4倍に拡大したほか、ブレードサーバーとラックマウントサーバーを単一のツールから統合管理できるようにした。2012年3月中に出荷を開始する。

 シスコは2009年にサーバー市場に参入し、これが第3世代の製品となる。ワールドワイドで1万1000社の顧客を獲得し、2011年は10億ドルのサーバー売り上げを達成した。2011年第2四半期のブレードサーバー市場シェアを見ると、米国で2位(シェア19%)、ワールドワイドで3位(シェア12%)に位置付けているという。

 サーバーの新製品は、ブレードサーバーが1種類、ラックマウントサーバーが2種類である。今回から管理ツールの「Cisco UCS manager」が、ブレードサーバーとラックマウントサーバーの双方を一元管理できるようになった。従来はブレードサーバーとラックマウントサーバーは、それぞれ個別に管理する必要があった。シスコは2012年内に、異なるデータセンターにあるブレードサーバーやラックマウントサーバーを一元管理する「Multi UCS Manager」を提供するとしている。

 ブレードサーバーの新製品、「Cisco UCS B200 M3ブレードサーバ」(写真1)は、厚さ6Uのシャーシに、8台のブレードが格納できるというモデルだ。ブレード1台当たり2個のプロセッサと24枚のDIMMメモリーボード、2台のHDDを搭載可能。最大メモリー容量はブレード1台当たり768Gバイトとなる。各ブレードのネットワーク帯域は、従来の4倍となる80Gビット/秒とした。シャーシは従来製品と同じ。同社による参考価格は1台3200ドルから。

 ラックマウントサーバーの新製品は、厚さ1Uの「Cisco UCS C220 M3ラックサーバ」と厚さ2Uの「Cisco UCS C240 M3ラックサーバ」である。1UのC220は、2個のプロセッサと16枚のDIMM、8台のHDDを搭載可能。Webサーバーや分散データベースサーバーなど、スケールアウト型のアプリケーションを対象としている。2UのC240は、2個のプロセッサと24枚のDIMM、24台のHDDを搭載可能で、データ解析など大量のストレージが必要なアプリケーションを対象としている。同社による参考価格は1台2700ドルから。

 シスコは同日、スイッチの新製品も発表している。「Cisco Catalyst 6500」と「Cisco Nexus 7000」用に、100Gビットイーサネット(100GE)や40GEに対応したインタフェースモジュールを追加した。データセンター内ネットワークで10GEが一般的になってきたことから、それらを束ねる大型スイッチで、100GEや40GEを使えるようにしたという。

■変更履歴
記事公開当初、「Cisco UCS B200 M3ブレードサーバ」の説明に誤りがありました。当初、最大メモリー容量を「4倍」としていましたが、正しくは「8倍」です。また、厚さを「4U」としていましたが、正しくは「6U」です。各ブレードのネットワーク帯域は「従来の2倍となる20Gビット/秒」としていましたが、正しくは「従来の4倍となる80Gビット/秒」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2012/03/14 17:30]