PCやタブレット端末向けのリモートデスクトップソフトを開発・販売する米スプラッシュトップは2012年3月12日、日本法人を設立したと発表した。米本社のマーク・リーCEO(最高経営責任者)が、社長を兼務する。同社はこれまで、一般消費者向けにリモートデスクトップソフトを販売してきた。日本法人では今後、パートナー企業となる国内のシステムインテグレータを開拓し、企業向けのリモートデスクトップソフトを販売する。

 同社の「Splashtop Pro」は、イントラネット内にあるPCへ、社外のPCやタブレット端末、スマートフォンからアクセスできるようにするソフト。社内PC用モジュールと社外端末用モジュール、イントラネット内へアクセスするためのゲートウエイモジュールから成る。多数のユーザーIDを一元管理する機能、Windows Serverのディレクトリ管理機能「Active Directory」と連動したシングル・サインオン機能などを提供する。

 マーク・リー社長は「競合他社の製品に比べて、軽快に動作するのが特徴だ」と話す。同社によれば、アクセス先のPC上での処理をアクセス元である端末側で描画する速度は、毎秒30フレーム。競合他社の製品は、同5~10フレームだという。「無線LAN経由でも、違和感なく社内のPC環境を利用できる」(同)。

 利用料金は、利用者1人当たり月額1500円。従業員数が1000人を超える大企業を中心に売り込む。